IN MY LIFE 


もくじ

市中の山居
3階のわが家

市中の山居

私は、枡野俊明著「禅、シンプル生活のすすめ」に共感を受けたのですが、その中で、日本人の理想とする生活、それは隠遁生活と書かれていました。鴨長明は「方丈記」で「山中の山居」と言い、千利休は、現実にはそれがなかなか難しいので、「市中の山居」ということを言ったのだそうです。

この「市中の山居」のようなものを、私なりに実践してみようと思い、わが家流隠遁スタイルを実践しています。 都会の中にある自然を愛で、物との縁を大切にし、飄々と洒脱に生きる。果たして出来るのかどうか、 兎にも角にもやってみようと試みたのが、こんな暮らしなのです。 ま、何はともあれ、自己満足ではありますが…。



この庭に植えられている植物は、大けやきの下、まずは山茶花。その横には、シダジイ。そして、カナメモチ。その手前のもみじは、アオシダレ。ヤブソテツがあり、ワッと広がる吉祥草。ツワブキには黄色い花が咲き、海老根やネズミモチ。甕の中には、金魚とメダカ。その横の椅子は、自然木を生かした武笠さん作。他に富貴草などもあります。

瓦を縦に敷いた間には砂利が敷かれており、あちこちで拾って来た石も撒いてあります。ここによく来る鳥は、スズメにキジバト。ヒヨにメジロ。たまにケヤキにコゲラがいたりもします。もちろん街猫もやって来ます。



このビルの良さは、何といってもこの大ケヤキ。 そして、青梅街道からひと路地入っただけなのにとても静かなことです。



この梅は、今はもう道路になってしまった小田原の実家の玄関口に植わっいたのを、引っ越した際、移植したものです。


   信楽の壺をエントランスに置くこともあります。


この書も「無終如」同様、私の亡父が書いたもの。自作の漢詩で、白樂工の工の字は、ギャラリー工【こう】のロゴにしています


茶の風炉に麦藁縞の壺を入れ花入れに。

3階のわが家

ところで、私たちが、最初、この建物に移り住むことを決めた大きな理由に、3階の窓外に広がる欅の景観がありました。そう私たち家族は、まだ内装もなにも出来ていないコンクリートの箱だけだった3階に入った時、都会のモダンさプラス、恰も木の上に建てられた小屋に居るような風情にすっかり魅了されてしまったのでした。ここに、和洋、新旧が同居する自分たちらしい住みかをつくっていこうと思ったのでした。


   富士山も亡父の絵です。龍の柄の酒器に千両を挿してみました。


このキャビネットは、歯科医だった家人の亡父が診療道具などを入れていたキャビネット。自分たちで塗装し直して、古伊万里など入れています。



キャビネットの抽斗のひとつには真打昇進披露などでいただいた扇子を入れてあります。


   日々是好日も、私の亡父の作です。



 石皿を物入れに使うこともあります。


リビングの横のベランダに造った自己流坪庭。
一番大きな鉢には、夾竹桃を植えてあります。
最近は、この頃とは大分、様変わりをしています。



近頃、都会ではスズメが少なくなっているようですが、ここには、ホラ、この通り。4Fさんが、毎日、餌を蒔くからであります。



 イチジクの挿し木。もう根が出ています。



長火鉢にガラスを入れて小テーブルとして使っています。奥でCoCoが寝ています。


五日市街道上空は、うっすらと夕やけ。いい感じだったのでスナップしました

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