(2018年1月25日)
南阿佐ヶ谷にある「Gallery庭時計」にお邪魔しての夕べ。
土鍋でつくった御味噌汁や、かやくゴハンのおにぎり。その他、各自で選んできた食べものや飲み物が、ニコニコと集まったテーブルを囲み、お喋りをしました。
それから、ただ集まるだけではなく、「それぞれ絵本や童話や詩など、各自持ち寄っての読み聞かせタイムをつくります。」という宿題を持ち寄りました。私は、こんなときでないと気恥ずかしくて、おそらく一生出来ないと思い、シェイクスピアの"Twelfth Night"より、道化の歌の"The rain it raineth every day" を、前座でチャレンジ。
でも結局、詩を見なくても覚えているのは、ピアノで弾いてくださったプリンセスプリンセスの「M」でした。ピアノに合わせて皆で歌うという時間には、どこかに置いてきていた清らかさを思い出すのでした。星野道夫さんの「熊よ」の朗読も素敵でした。中々出会えないような女子会に混ぜていただいて、有難うございました。
最近、暮らすことを意識して本を読んでいます。「旅をする木」とても良かったなぁ。
元ギャラリー工のあった梅里1-8-8から南の方へ歩くと、寺町が続きます。
見えてくる大きなお寺は妙法寺。落語の「堀之内」でも有名なお祖師さんです。噺を聴いて興味が湧き、知ったことには、この参詣道は鍋屋横丁から続いていたのだそうです。鍋屋横丁と言いますと、今の最寄り駅は新中野。電車に乗ったら一駅。歩くと30分くらいかかります。
妙法寺は日々通っている場所なので、尚更に江戸時代の様子を想像するのが難しいものでしたが、元々は長い参道が続いていたのですね。知ることで、距離の感覚を得ることが出来ました。
また、あるとき「中野・内藤とうがらし普及プロジェクトブック」という冊子をいただいて、パラパラとめくっていたところ、新たな発見がありました。
その発見とは、この参詣道の角地には、鍋屋勘右衛門が営む茶屋があったそうで、隣地には200本の梅が植わっていたとの事。「江戸時代、春の花見は梅。梅味噌、梅酢、梅醤油、梅千丸。梅を持参で旅をする」と書いてありました。
何だか楽しげで良いですね。お江戸に暮らした人々の文化に思いをはせました。
(最近、鍋屋横丁にある店の和菓子を頂いたのですが、それで「梅屋敷」なんだ~!)
ちなみに梅醤油は、我が家でも作っています。正式なレシピではなく我が家流ですが、青梅に醤油を注いで瓶で保存しておくだけです。味の気分を変えたいときに美味しいです。
梅と松とや 若竹の
手に手引かれて しめ飾りならば
嘘じゃないぞえ 穂俵
海老の腰とや 千代までも共白髪
ヨイ ヨイ ヨノナカ
良いところへ ゆずり葉の
てもまぁ
明けましては めでたい 春じゃえ
お稽古で習った唄です。「梅と松とや」
呑気に幸せを祈るようで、好きな詩です。
良い年になりますように。